2012年12月24日月曜日

今年のニュース

毎年年末になると、今年を代表するニュースが選ばれます。そこで僕も今年最も印象に残ったニュースを紹介したいと思います。
これです。

Bangladeshi workers risk lives in shipbreaking yards guardian.co.uk

イギリスのガーディアンの記事でバングラディシュの船の解体産業とEUの規制についてのニュースです。印象的な写真もあります。

Inside the shipbreaking yards of Chittagong - in pictures

バングラディシュでは毎年100万トン以上の外国船が廃棄されています、そして、それを解体してスクラップを売る産業が同国の経済の重要な位置を占めています。バングラディシュで使われる鋼鉄の半分近くが船の解体から得られているということです。解体の作業は劣悪な環境で行われており、作業員の怪我や船に残された化学物質による環境汚染が問題になっています。それに対してEUは圏内で使われている船を廃棄するときには化学物質を除去すること、ライセンスを持った正規の解体業者によってのみ解体させること、などを義務付けるルールを作りました。それがバングラディシュの経済に悪影響を与える可能性もある、というのが記事の無いようです。

今まで知らなかったことを教えてくれて、かつ深く考えさせられる内容が"印象に残ったニュース"として選んだ理由です。

僕自身は知りませんでしたが、インドやバングラディシュでの船の解体は数年前から問題視されるようになっていたようです。(石油タンカーがどこに捨てられるか、なんて普段は深く考えません) 先進国と発展途上国の不平等。国際社会の複雑な関係。持続可能な経済をつくることの難しさ。いろいろなことが1つの記事から浮かび上がってくるニュースでした。